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らくがきとかぐだぐださいと。
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菊朋の文章(リョ桜のおまけみたいなもんですが)をめちゃくちゃ久しぶりに書いたらなんか凄い楽しかった(笑)でも2人ともキャラちげえええ
そんなわけでリョ桜のお題連載の7の奴と同じですが。
…実はネガティブな朋ちゃんて駄目ですか?(大好物)



「………ッはあ、」
リョーマに言った。全てではないけれど、これで何か変える事ができるだろうか。
流れを少しでも涙が止まらない彼女の、桜乃の救いへと向ける事ができただろうか。
少しでも遠くに離れてから、朋香はうずくまった。胸をぎゅう、とおさえる。自分にできる事はこんな可能性の曖昧で、もしかしたらただのおせっかいでしかない事しかないのかと、声にならずうめき声みたいな変な声だけが漏れた。目頭がぶわああと熱くなっていく。止められない。目の前にある地面がだんだんぼやけていく。

「…どうしたの?」
「!?」
テニスコートからも、校舎からも離れた放課後に人なんて来るはずもない場所で、自分以外の声が聞こえた。しかもその声には、なんだか聞き覚えがある。
おそるおそる振り返ると、そこには心配そうな顔をして覗き込む、
「菊丸先輩…」
テニス部の3年生だった。正直、今の状態で人に会いたくなかったというのに。タイミングが悪い、と心の中で舌打ちをする。いつも無駄に元気をふりまいているような人には、特に。
「やっぱり小坂田さんだった。どしたの、こんなとこで…もしかして具合悪い?」
「いえ、そういうわけではなくて…」
練習や大会の時にちらりと言葉を交わしただけだというのに、顔も名前も覚えられていたらしい。こんなみっともない姿を晒して、無駄に心配させて、無駄に同情されて、そんな事は絶対に避けたい。

「俺は何も見なかったよ」
「へ?」
一瞬では理解のできなかった言葉に、素っ頓狂な声が出る。変な声、と小さく笑いながら彼は続けた。
「…俺はここで、誰にも会わなかった。こんな場所で人に会うなんて事、ありえない。でもなんだろう、何か声が聞こえてきたら、それに独り言を言うかもしれない。俺って、独り言多いんだよね」
「………先輩、」
大きな目からのびた視線が一瞬朋香のそれと繋がって、すぐに逸らされた。もう存在を認識するつもりはないらしい。木を背もたれににあぐらをかいて座り込んで、目を閉じてしまった彼をしばらく声も出せずただ見つめていた。
心配でもない、同情でもない、ただ偶然居合わせたから、適当に。

そんなことを言われたら、溢れてしまう。

「何もできないんです」
本当は誰かにわかってもらいたかった、苦しみを。
「あの子を助けたいのに、一番近くにいるのに、…一番何もできない。私が、手を出しちゃいけないって、私は、関係しちゃいけないって、わかってるけど、でも、私…ッ」
言葉とともに、涙が溢れる。塞き止めていたはずのものは、どこかに流されてしまった。
「あの子が泣いてるのを、ただ見てる事しか出来ない…それなのに、こんなっ、」
涙が止められない。

言葉が消える。しゃくり上げる音と、時々風で葉が揺れる音だけがそこに残った。
しばらくその時間が続いたが、突然に終わる。菊丸が『独り言』を始めたのだ。

「ただ見てればいい。ただそばにいればいい。それ以外出来ないなら、それは多分、君以外に出来ないことなんじゃないかなあ」
目を閉じたまま、淡々と言葉が紡がれる。
「君以外出来ない事をしてその後駄目になっても、君が泣いちゃいけない理由にはならないよ」
言い終えると、何事もなかったかのように立ち上がって土を適当に払うと、ぽん、と朋香の頭に手を置いて、視線は会わせないまま去って行った。さーてそろそろ戻らないと手塚に怒られちゃうなー、と伸びをしながら。
朋香はその後ろ姿を、呆然と見送っていた。しかしずっと見送っていたはずなのに、いつの間にか背中がどこにも見つからない事に気付いてはっとなる。

(……あの人は、誰だ?)

『いつも無駄に元気をふりまいているような人』だと思っていた菊丸が、知らない年上の男の人に見えた。そしてしばらくして、涙がとっくに乾いていた事に気付く。

(私以外にはできない、か)
どちらにせよ、朋香に出来る事はもうひとつしか残されていなかった。
どんな結果になってもいい。ただ、
(桜乃が、泣かなくていい結末を──)

信じるしかないのだ。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::

このあとの話すごい書きたい…


そんでもってこれにてお題連載終了なのでした。去年夏の間に終わらせたいとかなんとかほざいておいて次の年の夏に終わらせるとか何事…!!!すみませんでした…(繰り返しジャンピング土下座)あとすっかり忘れてましたがリョ桜祭の再録。パラレル楽しかったなあ…。絵を再録するのも忘れてるので近日中に〜
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